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不妊治療のあとにあるものは?

こんにちは。心理士の小倉です。

今日行ったカウンセリングでは、数年前の不妊治療で、そろそろ終わりになりそうだけど、自分で終えることができない当時のことについて振り返る話を伺いました。

なぜ終えられなかったのか?治療の経過や血液検査などで、もう妊娠は難しいと自分でもわかっているのに、なぜ通院をやめられなかったのか?

不妊治療をやめたあとに何があるのか全く分からなかったから、とその方は語ってくださいました。不妊治療に専念してきた数年、治療をすれば子供は授かるだろうと思ったのに、子供を授かることなく治療をおえるという「計画」はなかったのです。

おそらく、計画はなかった、のではなく、考えたくなかった、のかもしれません。

不妊治療中に、子供が授からなかった場合を考えて仕事や養子縁組について同時進行で準備する方もいらっしゃいます。

あらゆる可能性を想定して、人生設計をしっかりたてている方もいらっしゃいます。

一方で、不妊治療に専念しないと子供は授からないかもしれない、という気持ちもあります。

これは、不妊治療を経験すると分かるのですが、妊活特有の心理でしょうね…でも、とても自然な気持ちです。

だからこそ、不妊治療を終えた後については全く考えないのです。

そして、いよいよ治療の終結を迎える段階になり、初めて「そのあと」が白紙であることに戸惑い、焦り、恐れを感じます。

不妊治療のやめ時を考える時に、そのさきにあるものがわからない場合、そこにあるのは、あなたの人生の「再構築」「立て直し」になります。生殖物語でいえば「書き換え」になります。

とてもとても辛い作業です。

でも、自分の人生に向き合うことができれば、すべての経験に意味を見出し、それはあなたが幸せを感じることができるための土台になります。

ガーベラ不妊相談室・カレンダー (cr-gerbera.com)

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