一喜一憂に一喜一憂を見つけましょう
こんにちは。心理士の小倉です。
不妊治療中は一喜一憂しないように、と言われたりしませんか?あるいは自分で一喜一憂しないようにしている、とか。
なぜかというと、治療すると妊娠することにとても期待してしまうけど、現実は7割の方が妊娠をしません。だから、期待するとその分落ち込んでしまうので、一喜一憂しないことが治療中の気持ちのコントロールにつながる、と考える人も多いようです。
確かに、そういう部分もあります。心が、落胆をしないように保険をかけるような。
でも、せっかく一喜できる、つまり喜べるチャンスがあるのに、それを抑えてしまうのはもったいないとも感じます。一喜一憂をしてもいいのです。だって、それはあなたの心にとって自然なことだから。
ただ、一喜したあとの一憂は嫌ですよね。できれば一憂はしたくない。とはいえ、現実的に一憂になるので、一喜した時に、「一つだけ」なにか警戒する気持ちをもつ、このままうまくいくとは限らないよね、とか。同じように一憂したときも「一つだけ」何か良いことを探す、今回の結果を踏まえて次回(妊娠に向けて)何をすればいいかわかったよね、というように。
自分が感じた気持ちはそのままを受け止めるのが心にとっては一番健康なのです。それが、嫌な気持ちだとしても。でも、人間、どうしても嫌な気持ちを避けたい、できればそういう思いをしたくない、と思いますよね。そのために嬉しい気持ちや楽しい気持ちを抑えるのはとても勿体ないのです。
それは、嬉しい気持ちや楽しい気持ちは嫌な気持ちを乗り越えるための「糧」「エネルギー」になるからです。
一喜一憂しながらも、一喜の中に一憂を見つける、一憂の中に一喜を探す、ということができると心のバランスはとりやすいかと思います。参考にしてみてくださいね。