不妊と離婚:離婚も選択肢の一つ
こんにちは。心理士の小倉です。
自分たちが不妊とわかり、不妊治療を行うものの思ったように結果が出ない場合、「離婚」を考えることは多いでしょう。
私と結婚しなければ、僕と結婚しなければパートナーは子供を持つことができるたのに、だからパートナーのために離婚を考えるケースもあれば、離婚して他の人と結婚すれば自分に子供ができる、と想像するケースもありでしょう。
とても自然な思考ですよね。実際、不妊治療がない時代では離婚し再婚して子供を授かったり、時代が許すなら他の女性、男性との子供を授かることで人類発展させてきましたから。
でも、令和の今の時代、子供のために結婚したのか?という問いがあるでしょう。それは、生殖物語を含めた自分の人生の意味を改めて考えなおす機会になると思います。
一方で、不妊を経験することによって、それまでの夫婦関係が変化することもよくあります。
不妊治療にお金をかけたくない夫、治療しか頭にない妻、治療をめぐってそれぞれの実家や親族の干渉などなど、不妊さえ経験しなければ知ることはなかったお互いの「本音」や家族の「本音」。
それにより夫婦関係が悪化することもよくあります。
この場合、自分たちの生殖物語とは別の次元で、自分の人生について考える必要になります。
不妊治療中に離婚するケースもあれば、治療して妊娠中に離婚するケース、治療して出産して子供がいるのに離婚するケース、子供が授からず治療後に離婚するケースと様々です。
子供さえ授かれば、私達夫婦はまた仲良くなれる、と思うのであれば、それはほぼ、間違いです。
子供は夫婦授かるもの、だからこそ複雑で難しい局面がたくさんあります。
でも、その局面を乗り越えれば、その後の人生はより豊かになるし、その局面がなければもっと大変な人生をおくっていたかもしれない、ということでもあります。
不妊をきっかけに離婚について相談したいという時も、当相談室は対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。