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不妊治療:タイミング法で知っておきたい気持ちのあれこれ

子供がなかなか授からない場合、最初に取り組む不妊治療はタイミング法と呼ばれる、女性の排卵に合わせて性交渉をすること。「普通」の妊活手順のようで、実は多くの心の変化や負担があります。

目次

タイミング法について知っておきたいこと

フリージア:花言葉「純愛」

タイミング法と聞いてすぐにわかる人は、妊活や不妊について知っている人が多いでしょう。そうでないと、なんのタイミング?と知らない人のほうが多いかもしれません。

妊娠について考えている方、不妊治療について知りたい方に、タイミング法の技術的な方法だけではなく、心理面についてもお伝えしたいと思います。

タイミング法とは

クリスマスローズ:花言葉「大切な人」

「不妊治療におけるタイミング法は、タイミング療法と呼ばれることもあり、医師に排卵日を予測してもらい、もっとも妊娠しやすいタイミングで性行為を行う方法のことです。体への負担が少なく、不妊治療の最初に行う方法で、男性側にも女性側にも明確な不妊の原因がない場合が対象です。

タイミング法にかかる費用は、基本的には保険が適用されるため、1回2,000~3,000円程度で行うことが可能です。ただし、超音波検査が保険適用されるのは月に2回までと制限があるため、3回目以降は自費となります。クリニックによって異なりますが、5,000~10,000円程度かかることもあります。」

以上【医療監修】タイミング法とは?治療の流れとステップアップの時期からの引用(リンク参照)

タイミング法で起こりうる気持ちの変化

アザレア:花言葉「愛される喜び」

タイミング法についてご理解いただけましたか?

女性の排卵日は自分で基礎体温を測って予測することも可能ですが、やはりピンポイントで予測することはかなり難しく、基礎体温の測定そのものが負担だったり、負担が大きい割に不正確だったり。

卵子の「寿命」は排卵後24時間程度と言われていますので、子供を望んでいる場合、この24時間を大切にしたいですよね。そのためにより正確に排卵の時期がわかる病院でのチェックを受けてみよう、ということになります。

また、自分達でこれまで避妊をしていなかった、あるいは排卵日を予測して性交渉をしていたのに妊娠していないのであれば、病院やクリニックに行くことで、何かしらの原因が見つかることもあります。それはそれで、原因を解決できるものであれば、妊娠出産への近道にもなるでしょう。

一方で、思わぬ「不妊」の原因を知ることになる場合もあります。それは当然心の負担になりますが、今回はカップルにとく問題は見つからない(女性の年齢40歳未満でホルモン値良好かつ卵管が詰まっていない、精子状態が良好)の場合の、タイミング法による心の負担についてお伝えします。

タイミング法で起こりうる心の負担とは?

ビオラ:花言葉「誠実」

なかなか妊娠しないので、病院に行き、カップルそれぞれの検査を行いました。
とくに明確な不妊の原因は見つからない場合、
まずはタイミング法を試しましょう、となることが多いです。

検査して自分たちに問題がないとわかったのなら、排卵日がずれていただけと思いますよね。
タイミング法を始めればすぐにでも妊娠できるかな、と思うでしょう。
医師の診察、指示された日に性交渉をする、場合によっては薬の服用、とそれほど難しいことではないはずなのですが‥‥

性交に対する男性のプレッシャーと女性の焦り

シラー:花言葉「冷静」

タイミング法を行うということはカップルで子供が欲しい、という気持ちになっていることだと思います。

女性は自分の卵胞をエコーでみることもあり、排卵することを実感しやすいので、これで性交渉したら妊娠するよね!と気持ちが高まりやすい状況です。

女性が診察後、パートナーに「今日が排卵日だって」と連絡をするでしょう。
それを見た男性は、「そっか!じゃあ、今晩頑張るぞ!」となれば、本当に素晴らしい。

しかし、男性が全員、そういう気持ちになるわけではないのです。
男性はこれまでも今も子供が欲しいと思ってるし、
だからなかなか子供が授からなくてタイミング法に期待していたのに、
いざ「今晩!」とパートナー、そしてその向こうに見える医師、に指示されると、
ものすごく嫌、
になることがあるようです。

それはなぜか?
性交渉はカップルだけの特別なコミュニケーションですし、気持ちの面が大きいですよね。
自分が相手に触れたい触れられたいという気持ちがあっての性交渉ですし、
これまではずっとそうだった。
その先に子供が生まれればそれはとても素敵なこと。

だから「今日やって」と「指示」されることはとても不快な思いをするのは当然なのです。

これが、女性は必ずしも同じように思わないところが難しい。

女性も勿論自分の意思で相手に触れたい、触れられたいという気持ちがあっての性交渉を望んでいますが、
24時間しか寿命のない卵子のために「今日精子と出会ってもらいたい!」という気持ちが強くなり、
自分達ではわからなかった排卵日がほぼ明確になったこのチャンスを逃したくない!ととらえ、
指示されることに抵抗が少ないようです。

これは男女の体の構造も深くかかわります。
妊娠するためには
男性が(精子を)与える方で、女性は(精子を)受け取る方です。
性交渉を「指示」されて
プレッシャーを感じるのはどうしても与える方です。

うまく与えられなかったら(性交渉、射精できなかったら)どうしよう、とか
自分の意思次第でこの排卵日を逃すことになるのか?とか
ちらつく(男性の)医師が気になるとか。

性交渉へのプレッシャーまたは指示による不快感は、想像以上にあります。

そうなると女性の方は焦りを感じることになります。
実はパートナーがこのような気持ちになっているとは知らず、
今日は飲み会(コロナ禍でこの言い訳はないでしょうけど)、残業、疲れた、
といって性交渉してくれなかった。

なぜ?

明日でもまだ大丈夫、と思いつつ、
ものすごい焦りと、おそらく怒りも感じるでしょう。
なんのためのタイミング法なの?と。

本当は男性が性交渉へのプレッシャーなどを語ることができればベストなのですが、
これはなかなかの至難の業だと思います。
プライドもありますし、性的な話も簡単にはできません。

ここのコミュニケーションがうまくできるかどうか、が一つの山になるでしょう。
男性のプレッシャーと女性の焦りをお互い、伝えあえることができれば
タイミング法も自分たちに負担の少ない方法で取り組めることができます。

判定日のたびの落胆

プリムラ:花言葉「永続する愛」

医学的に排卵日を推定して性交渉をしたのですから、妊娠する可能性はかなり高いと思いますよね?
ところが実際はそれほど簡単なことではないのです。

実は女性は毎月排卵をしていますが、その卵子の状態は毎回「良好」というわけではありません。
また、精子の状態も検査では良好であっても、比較的その時の状態に差が出やすく、
排卵した直後に精子と卵子が出会ったとしても、
①受精をしなかった
②受精したものの成長、着床しなかった
こともよくあるのです。

実際、自然妊娠の確率は
20代で20%程度
35歳あたりから急激に確率が低下し
40代では5%にまで減少します。

妊娠は女性の年齢が関係するのですが、想像より低い数字と思われる方もいるかもしれません。

それぐらい、妊娠することは卵子と精子の奇跡の出会いであり、
簡単に妊娠できるわけではないということです。

ただ、タイミング法という医療の手を借りて妊娠に臨むわけですから、
期待は大きいですよね。
でも、結果として、陰性(妊娠反応なし)となると、
その落胆は大きいでしょう。

最初は、来月また頑張ればいっか、と思ったり
次の排卵まではあまり妊娠を気にせず生活できるとほっとしたり、
妊娠していなくてもそれほど落胆はないかもしれません。

ただ、それが3か月、6か月妊娠判定がでず落胆が続くと、
さすがに心も疲れてきます。

また、ここも男女の差はあります。
女性は妊娠しなかったことを直接的に感じることができるので(体の変化がない)
男性より落胆は大きいでしょう。

男性も勿論期待はしています。
ただ、また次頑張ればいいじゃない?と考える男性は多いようです。

あるいは、判定日に陰性と聞いてすでに女性が悲しそうな顔をしているのに
自分がさらに悲しい表情をするのも難しい場合もあるようです。
実は落胆しているものの、あえて明るく来月頑張ればいいじゃん!
と声をかけることもあるでしょう。

男性が次頑張ればいい、と言ったときの本音は不明ではありますが、
男女差はあるものの、判定日の落胆は想像以上に大きいものです。

自分達で妊娠を目指していた時に比べ、
明確に結果がでる状況になるのがタイミング法(あるいはすべての不妊治療)です。
そこに期待があるだけ、落胆は大きく、
自然妊娠に近いとはいえ、このタイミング法でも
判定日の落胆、疲れはあることを知っておくと良いでしょう。





女性が妊活に敏感になっていく

スプレーギク:花言葉「寛大」

タイミング法を始める頃は、これで妊娠できるといいなあ、くらいの気持ちだったのが、
病院に行って、自分の卵胞を見たり、妊娠の仕組みに詳しくなったり、
それなのに何度タイミングをとっても妊娠に至らないことが続くと、
しだいに、「妊活」に敏感になる女性が多くいます。

それは、とても自然な気持ちです。
子供が欲しいと思ってるのに授からないだけでも、なんで妊娠しないんだろう?って思うのに、
医療の力を借り、
自分でも妊娠するために必要な知識を身につけ、
妊娠するためにできること、改善できることに取り組んでいれば、
妊活情報、妊活に関するあらゆることに敏感になるのは当然でしょう。

一方で男性は、タイミングをとることでより積極的に子供が授かろうと思っているものの、
性交渉の「指示」以外は、これまでの妊活と変わることはほとんどなく、
妊娠していないとわかっても、次頑張ればいいと思うことが多いようです(勿論落胆もありますが)。

これは上記したように、
男性と女性の体の違いや、
女性が主に病院に通い、直接医師と会話をしたり、
病院での妊活中の人たちを目の当たりする機会が多いので、
女性は妊娠、妊活に敏感になりそのような差が生じます。

こうなると、
女性はなぜこんなに妊活を頑張っているのに
パートナーは妊娠しなくても平気でいられるのだろう?と感じたり
男性は急に妊活に力を入れ始め、生活の中心が妊活になっていることに正直うんざり、
となりがちです。

でも、双方、そういう気持ちになる当然の理由があるのです。

その理由をお互い理解して話し合えることができれば男女の温度差は抑えられるでしょう。

タイミング法特有の心理を理解して早めに対処する

ネコヤナギ:花言葉「素直」

タイミング法は不妊治療のひとつではありますが、それほどの体の負担がないだけに、心の負担もほとんどないだろう、と想定されがちです。

でも、上記したように、タイミング法特有の心理と、それによって生じる心の負担、加えて男女差があることを理解してもらえたでしょうか?

心の負担は当たり前の妊活

ハナシノブ:花言葉「野生美」

子供が欲しいと思っても授からないことは、すでに心の負担です。
結婚すればすぐに子供ができる、と思う人は多いでしょう。

でも実際は限られた時間内での卵子と精子の出会いが必要であり、
それ以外にも様々な好条件がなければ、妊娠、出産に至らないのです。

妊活そのものが、すでに一人一人の心の負担になっていますし、
加えて、子供を授かるということはカップルの問題です。
男女が関係しなければ子供は授かりません。

これが、妊活を複雑にし、心の負担を増幅させる要因でもあります。

小さな積み重ねが大きな心の負担にならないように

コブシ:花言葉「友情」

妊娠すればすべて解決する!
だから、それまで頑張って、嫌なことがあっても我慢する!
と我慢し続ける方も多いです。

でも、それが体の負担であっても心の負担であっても、
最初は我慢できても、一つ一つは小さな負担であっても
それが積み重なって、まるで小さな雪の塊が大きな雪だるまになってしまう「雪だるま方式」のように
気付けばいつもの自分ではなくなるほど、
心は疲れ切って、体は不調だらけ、ということもよく聞きます。

タイミング法は不妊治療の中でも全然たいしたことがないから、
といって軽くとらえるのではなく、
どんな治療であっても、
そもそも治療をしていなくても、
子供が欲しいのに授からない、という気持ちは大きな心の負担だし、
授からない時期が長くなればなるほど、その負担はさらに大きくなる可能性が高いので
早いうちに対処をすることがとても大事です。

対処の時期を逃してしまうと、その後の人生に影響しかねません。

対処する時期の見極めは難しいかもしれませんが、
ちょっとでもしんどいな、誰かに相談したいな、一人ではどうにもならないかも、
と感じたら何かしらのケアが必要というサインです。

「まだ大丈夫」なうちに相談先を見つけておく

シクラメン:花言葉「恥ずかしがり」

タイミング法を始める頃はまだ気楽さがあったり、
何回かタイミングをとれば妊娠するよね、という心の余裕があるかと思います。

そういう時に、もしかすると必要になるかもしれない相談先を見つけておくことが大事だと思います。
通っている病院やクリニックにカウンセリングなどの相談機関があるかどうか?
予約方法、利用時間帯、料金などは?

もしないのであれば外部で相談できるところはあるのか?
最近は自治体でも不妊相談を行っており、
無料の場合も多いので、必要と思ったときにすぐに利用できるよう
メモなど取っておくと良いでしょう。

相談してみたけど、逆に傷ついた、という話もよく聞きます。
それは相談したけど、こちらの話は聞かず、一方的なアドバイスをする、情報提供だけとか
相談員の価値観の押し付けなどがあった場合が多いでしょう。

そうなるとどこに相談すればいいのかわからない、ということもあると思います。
自分にとってベストな相談先を探すのも、実はエネルギーを必要としますので、
気持ちに余裕があるときに探しておくことをお勧めします。

相談はカウンセリングだけではありません。
鍼灸院や漢方薬局でも不妊に詳しい方がたくさんいらっしゃいます。
体の不調についてはそちらに相談が良い場合もあります。

同じように価値観を押し付けてくるのではなく、
あなたの悩みを最後まで聞き届けて
あたなにベストな対処法を提案し
決めるのはあなた、という対応をしてくださるところであれば
どこであっても間違いはないでしょう。

色々な相談先を持つことも心のケアにつながります。

まとめ

梅:花言葉「忠実」

子供がなかなか授からなくて不妊かもしれない、と思うだけでも不安が募ります。
まずは妊娠するために正しい知識を知ることが大事でしょう。

さらに、タイミング法という治療を始めることで、「病院に行けばすぐ妊娠できる」と思い込み過ぎると、
実際はそうではないことが多く、またカップルでしか分かり合えない気持ちのあれこれ、つまり心の負担を経験することになることも知っておくとよいでしょう

その心の負担が、カップルでそれぞれ違うというところが妊活、不妊治療の複雑なところです。

早い段階で正しい妊活の知識の理解、タイミング法特有の心理、そしてケアが必要となった時の準備をしておくことで、負担になる感情の増幅を抑え、カップルの関係悪化を避けることができると思うので、ぜひ参考にしてみてください。

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