3人授かれば不妊でない?
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不妊治療で3人授かればもう不妊ではない?
こんにちは。心理士の小倉です。
最近のカウンセリングでは不妊治療で二人目、三人目を授かった方にお会いする頻度が10年前に比べると圧倒的に増えました!
3人目を望む方にお会いしてましたが、
実際3人授かった人に関わるのはこの数年です。
不妊当事者には変わらないのですが
全員不妊治療で授かった方もいらっしゃいますが、
3人とも治療で授かったわけではない方もいらっしゃいます。
こうなると、はた目からは不妊を体験した人、とはなかなか想像できないですよね。
不妊といえば一人授かるのがやっと、というイメージだと思いますから。
でも、治療をされたご本人やご夫婦にしてみればがっつり不妊当事者です!
というお気持ちだとは思います。しかし、それを他の不妊当事者が受け入れられるか、
が、最近のカウンセリングの中での課題でもあります・・・
子供が欲しいと願ってそれが叶わない経験をされれば、それはもう不妊体験、と私は定義します。
結婚したら子供が授かる、という自分が子供の頃から紡いできたストーリーがそうでなくなる喪失感は、
男性もそうだと思いますが、とくに女性には強く感じられるものではないでしょうか?
結果的に子供が授かったとしても、
その時の辛さ、焦り、不安は消えるものではありません。
また、二人、三人授かったとしても、
やはり「不妊」を経験した傷がなくなることはありません、癒されることはありますが。
見えざる溝
でも一方で、兄弟がいて当たりまえ、二人は欲しい、三人いればなおいい、という日本特有の文化?もあるのでしょうか?
不妊治療で二人、三人授かっていると、そこにも同じ当事者でも見えざる「溝」を感じます。
それはなぜなのか?
ある程度の推測はできますが、
あとはそれぞれのお気持ちの中にその要因はあるのかなぁと思っています。
私も生殖心理に関わらせていただき15年となりましたが、
まだまだ学ばせていただくことがたくさんあります。