小さな悩み事
こんにちは
心理士の小倉です。
新聞の相談コラム、よく読みます。文字で相談相手にどのように返事をしているのかは、本当に参考になるので・・
今回は引退をして毎日一緒に過ごすようになったご主人様が鼻くそをほじるのを不満に思っている奥様の話を紹介したいと思います。
相談を受けている方は著名な方。
今回はそんな悩みならきっと幸せな夫婦なんですね、から始まり、でも嫌ならユーモアを交えて嫌だって言えばいいのでは?という返事でした。
鼻くそをほじらないで!
ってストレートに言うと、ご主人も嫌な気持ちになっちゃうかも、なので、
鼻くそをほじると百年の恋も冷めちゃう~、だからみえないところでやって~
くらいに伝えればいいですね、というお返事でしたが、これはなかなかいいお返事だなあ、って思いました。
ポイントは。
相手が誰であれ、不満があればやはり、それを伝えることは大事です。我慢をする必要はないのです(我慢をする理由があるのなら別ですが)
さらにポイントは、
小さな、ささいなこと、であっても、自分がそれを気にする、不満に思うのなら、やはり我慢をする必要はなく、
「うまく」相手に伝えられれば、もっと人間関係はうまくいくと思うのです。
たとえば
今日は診察に行きました、次回の移植の日は〇月〇日、と決まりました、それを夫に話したのですが、夫はスマホをいじりながら、
そっか、と言うだけ。こちらを見てくれない。
夫が会社から帰って、リラックスしている時間だってわかってはいるけど、自分たちにとって大事な話だし、せめてスマホの手をとめて、移植の日をしっかり確認してほしい、と妻は思いますよね。
一方、夫も移植は大事な日だとなんとなく思うのですが、正直、妊娠するまでは淡々と治療をすすめるしかないし、日にちをきいたところで、そこに重大さをさほど感じない、というのが本音だと思います。
でも妻としてはそんな夫に不満を覚えています。その不満も繰り返されると、大きな不満になるものです。いきなり、爆発して、
あなたは何もわかってくれない!
と泣き叫んでしまうかもしれません。
でも、夫はいきなり泣かれてなんのことか全然わからないのです!
だから。
ちいさな気になることも、ちゃんと相手に伝えることも大事です。
でも伝え方もあって・・・
今回の例ですと、
「あなたがリラックスしたいのはよくわかってるから1分だけ、私の話を聞いてもらえる?そうしてくれれば明日のおかず、一品増えるかも!」という前置きをして
「〇月〇日が移植の日になったから、その前後は私は不安でいっぱいかも、だからフォロー、よろしくね」
のようなやりとりもあってもいいかもしれません。
ちいさなこと、ささいないこと、と自分で思っても、不満であればやっぱり相手に不満だ、嫌だ、ということを伝えたい、でも伝えかたのコツがあるんだ、ということを知っていただければと思います。