自然妊娠
みなさま、こんにちは
心理士の小倉です。
不妊の相談を受けますと、
よく本当は自然妊娠したかった、あるいは、治療はしているが自然妊娠も試みている、
という話を聞きます。
治療によってではなく、自然に妊娠、出産したい、というのは
とても普通の気持ちで、是非大切にしていただきたいと思います。
ただ、現実的に自然妊娠は難しい、できない、
ということはあります。
その一つが加齢によるもの、と言われていますが、
年があがるほど自然妊娠はしないようです。
ざっくりいいますと
30歳までの女性は30%
35歳の女性は18%
40歳の女性は5%
45歳の女性は1%
これは1か月の生理周期に対して、なので、
例えば今月29歳の人が妊娠する確率は30%、
ということです。
30歳以下でも、実はそれほど妊娠の可能性は高いわけではないのです。
でも、不妊治療をされている方にとっては
可能性がゼロ出ない限り、自然妊娠を期待する、という方も多いです。
とくに治療はもうやめたが、自然妊娠をやっていきます、という方には
その後の過ごし方について考えていただければと思います。
というのも、
治療しなければ子供が授からない方は
治療終結=実子のいない人生、
と明確なので(それはそれで辛いのですが)
その後の人生の過ごし方は割り切りやすい部分はあります。
でも、
治療はもうやらない、と決めた42歳の方の場合、
自然妊娠の可能性がある、と思いながら日々を暮らすことになります。
勿論、それでよいのですが、
どれほど自然妊娠に期待しているのかがポイントです。
42歳なので、1%以上5%未満です。
もし、この数字はわかっている、
でも小さな奇跡を希望にして毎日を過ごしているだけですよ、
というのであれば、大丈夫だと思います。
ただ、
もしかしたら私はこの2~3%に入るかも、
いや、絶対に入ってみせる、
という強い気持ちでいると、日々の暮らしも辛いものがあると思います。
つまり、日々の生活の中で、心の2~3%を自然妊娠期待とすれば
現実も受け入れた過ごし方ができて、過大な期待による負担は避けれると思います。
でも42歳の女性が80%は自然妊娠するかも、
いや、するぞ、という気持ちでいることは現実からかけ離れており、
それは結局ご自身の負担になります。
厳しい言葉に聞こえるかもしれませんが、
勿論、希望はもちつつ、
でも現実を受け入れることができれば、より地に足がついた過ごし方ができ、
それが心のバランスには良いと思います。